特定障害者扶養信託契約による贈与税の特例

障害のある方やそのご家族を対象に、贈与税を大幅に軽減できる特例制度について解説。どんな契約が必要で、どのような手続きなのか、詳しくまとめました。

どんな課題が解決できる？

・障害のある方の生活を支援したいご家族や親族
・財産を信託する際に、贈与税の負担を減らしたい方
・特定障害者扶養信託契約の内容を正しく理解し、非課税制度を有効に活用したい方

特定障害者扶養信託契約による贈与税の特例とは？

特定障害者（特別障害者に該当する方、または精神上の障害により判断能力を著しく欠いているなど一定の要件に該当する方）が、特定障害者扶養信託契約を使って受益権（信託された財産の利益を受け取る権利）を贈与によって取得した場合に、信託財産のうち一定額が贈与税の課税対象から外れる仕組みです。

・特別障害者の場合、6,000万円までが非課税枠
・それ以外の特定障害者の場合、3,000万円までが非課税枠

例えば、ご両親が障害のあるお子さんのために信託銀行等を通じて財産を信託し、その子どもが受益権を贈与でもらう形を取ると、上記の金額まで贈与税がかからない可能性があります。

手続きの流れ

1. 信託契約を結ぶ際に「障害者非課税信託申告書」を準備
2. この申告書を、信託を担当する金融機関（信託銀行など）の営業所を経由して、特定障害者の納税地を管轄する税務署に提出
3. 非課税適用の可否を税務署が確認し、要件を満たせば贈与税の納税額が軽減（またはゼロ）となる

【お問い合わせ先】
・特定障害者の納税地を所轄する税務署
　- 仙台北税務署：022-222-8121
　- 仙台中税務署：022-783-7831
　- 仙台南税務署：022-306-8001

【制度や障害支援全般の相談窓口】
・仙台市 健康福祉局 障害企画課
　住所：仙台市青葉区国分町3-7-1 市役所本庁舎6階
　電話番号：022-214-8151
　ファクス：022-223-3573

まとめ

特定障害者扶養信託契約による贈与税の特例は、障害のある方の将来を経済的にサポートするための有力な手段となります。
非課税になる金額は6,000万円か3,000万円か、障害の程度によって違いがあるため、契約前に必ず条件を確認することが重要です。
詳しい手続きの流れや個別の要件については、信託を扱う金融機関や納税地の税務署、または市役所の障害企画課などに相談してみましょう。

※本記事は、正確な最新情報や個別の状況確認は、必ず公式機関・専門家にお問い合わせください。